周伊勢湾要素植物
ヒメミミカキグサはシラタマホシクサ・シデコブシなどと同様に東海地方に特有の分布をする周伊勢湾要素植物又は東海丘陵要素植物と呼ばれる植物群に属しているされています。
周伊勢湾要素植物は東海4県(愛知・静岡・岐阜・三重)に跨がった分布を示していますが、唯一ヒメミミカキグサだけが愛知・静岡・三重の3県でしか見つかりませんでした。
比較的に海に近い湿地で見られたため、そう言った理由であろうと言われてました。
しかし、2007年9月、東海食虫植物愛好会の堀口氏が岐阜県内の湿地にてヒメミミカキグサらしき植物を発見しました。
発見時は開花の盛りが過ぎていたので翌2008年8月、堀口氏率いる東海食虫植物愛好会の面々が岐阜県の有識者とともにヒメミミカキグサであることを確認し、標本採取を行いました。
ヒメミミカキグサの分布が岐阜県に広がったのです。
しかもこの自生地、今まで知られている自生地のヒメミミカキグサを全てひっくるめてもその数倍の量が自生していると思えるのです。
少なくても日本最大の自生地と言って過言ではありません。
食虫植物史における歴史的偉業と行って良いでしょう。
その後、この発見に触発された岐阜県の農業高校勤務のI先生が似た環境の湿地を調査したところ、数か所の湿地にてヒメミミカキグサの自生を確認しました。
東海地方にお住まいの方は今一度、存知よりの湿地を確認されたら如何でしょうか?
ヒメミミカキグサが自生しているかもしれません。