救仁郷さんのあやしげな世界 : 食虫植物 : イソロバ節ピンギグループ  inserted by FC2 system



イソロバ節ピンギグループの栽培法

 イソロバ節グループというのは、ムシトリスミレ属(Pinguicula)イソロバ節(Isoloba) に分類されるピンギのことで、アメリカ合衆国に6種欧州に1種メキシコの熱帯高山に3種の計10種が存在しています。

 自生地の環境が日本に近く特別な設備がなくても栽培する事が可能で、アメリカ産のイソロバ節ピンギは見応えのある花を付ける魅力的な植物ですが、開花期が春であるため食虫植物が最も流通する夏に魅力が乏しく、最近余り人気が無いようで残念です。




イソロバ節ピンギグループのステップアップ

 P.タカキー(P. takakii )以外は一度は栽培したことがあります。
 イソロバ節ピンギのピンギはタイプ別に結構クセがあり、ステップアップの道は一直線ではありません。
 詳しくは本文をお読み下さい。

(a)入門編 
 
 イソロバ節ピンギ栽培の最大の壁は増殖の難しさです。
 このグループのピンギはP.ルシタニカ・P.シャーピーを除くと自家受粉性が弱いものばかりですが、P.プリムリフロラは環境適応の幅が大きいこともさることながら、葉先から小苗を発生させるという、他のピンギには見られない方法で増殖します。


   「P.プリムリフロラ」の栽培について

 ・ P.プリムリフロラ ( P. primuriflora )

 P.プリムリフロラはイソロバ節ピンギ栽培の壁、繁殖が容易なことが入門種としての優位性を作っています。
 基礎的な栽培方法を守れば翌年には数倍以上の株が得られることでしょう。
 株数が増えれば色々試せます。中級以上の種ではあっと言う間に枯れてしまう様なチャレンジも可能なわけです。
 
 なお、普通のステップアップではこの延長線上に初級種が来るのですが、P.プリムリフロラ栽培の延長線上に来るのはいきなり中級種となります。
 初級種をP.プリムリフロラ感覚で栽培することは、かなりのテクニックを要します。
 この2階級特進がイソロバ節ピンギ栽培のもう一つのの壁となってます。



P. lusitanica
(b)初級編 
 
 初級2種は自家受粉性があり、特にテクニックを用いなくても栽培下でも種子繁殖が可能です。
 本来多年草ですが開花結実後に弱ることが多く、1年草扱いで栽培でする方が無難です。
 この2種を多年草として栽培出来るようになると上級種の栽培が見えてきます。


   「P.ルシタニカ及びP.シャーピー」の栽培について

  ・ P.ルシタニカ ( Pinguicula lusitanica
  ・ P.シャーピー ( Pinguicula sharpii




Pinguicula lutea
(c)中級編 
 
 一般的には初級種のP.プリムリフロラと後述する上級種のP.プミラを加えて6種を「アメリカンピンギ」と呼ぶのですが、P.プリムリフロラとP.プミラはこの4種とは栽培上の感覚がかなり異なるので、このサイトではこの4種を総称して「アメリカンピンギ」とします。


   「アメリカンピンギ」の栽培について

  ・ P.セルレア ( Pinguicula caerulea
  ・ P.イオナンサ (Pinguicula ionantha
  ・ P.ルテア ( Pinguicula lutea
  ・ P.プラニフォリア ( Pinguicula planifolia

 この4種は環境適応の幅が入門種より狭い様です。
 P.プラニフォリア・P.イオナンサは P.プリムリフロラとほぼ同様の栽培方法で良いのですが、 環境が合わないとあっけなく枯れます。
 P.セルレア・P.ルテア は上記の種より腰水水位を低くする程度の差でしか無いのですが、 環境が合わないとこれもまたあっけなく枯れます。
 
 入門種を自分の栽培場の色んな条件の場所で栽培し、どんな状態になるかをよく観察して置きましょう。
 ここで注意する事は入門種のP.プリムリフロラにおける最高条件の場所が、中級各種の最高の場所では無いことです。
 状態が入門種が湿度が足りないとき似てるとか、日照が少ないときにこうなるよなとかが判断基準です。

 さてこの4種の栽培上の壁は種子でしか増殖出来ないことです。
 P.ルシタニカと違い自家受粉性が全くないと言っても過言ではありません。
 栽培が巧く行っても株の寿命は来るので繁殖出来なければ維持出来ないのです。
 従ってこの4種の栽培が成功するためには人工授粉のテクニックを身に着けなくてはなりません。

 初級種の多年草化、中級種栽培の観察力及び人工授粉のテクニック、この3つが揃って初めてイソロバ節ピンギ上級種の栽培が巧く行くと思います。



(d)上級編
 
 イソロバ節に属するピンギの中で最も可憐で儚げで管理人の好みにドストライクなピンギです。

 言葉では巧く説明出来ないのですが、気難しく、なぜダメになるのかの正体を見せてくれず、さらに入手難度も高いピンギです。


  ・ P.プミラ ( Pinguicula pumila

 特に自家受粉する能力が低く、同じイソロバ節のP.ルシタニカ、P.シャーピーと比較するとその比率は

   ルシタニカ:シャーピー:プミラ=30:10:1

 この結実の悪さに加え、発芽率もP.ルシタニカ、P.シャーピーに劣り、増殖上の壁となっています。



Pinguicula lilacina
(e)マニア編
 
 栽培難度としてはP.シャーピーとP.プミラの中間であると思います。


   P.リラキナ ( Pinguicula lilacina
   P.タカキー ( Pinguicula takakii

 しかし入手難度は、P.プミラより遙かに高く、ほんとに稀にP.リラキナの販売を見掛けることがありますが、P.タカキーに至ってはどう入手すれば良いのか判りません。
 どなたか手に入れたら教えてくれませんでしょうか?
イソロバ節ピンギグループのステップアップ


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