Drosera binata var. binata
Drosera binata var. dichotoma
Drosera binata var. multifida
Drosera burmanni

学  名Drosera binata
命 名 等Labill. (1804)
和 名 等D. ビナタ  ※和名は下の解説を参照
分  布オーストラリア、ニュージランド
栽 培 法温帯常緑系
栽培難度★☆☆☆☆
増 殖 法播種・葉挿し・株別れ・根伏せ
特記事項*****

 ◆あやしいコラム
flower

奇怪な風貌の超頑健入門種

およそ植物としてはかなり奇怪な形状をしている。
もしかすると一般の方の持つ食虫植物のイメージに最も合致しているのでは無いだろうか。

本来は熱帯系ドロセラであるため冬には地上部は枯れてしまうが、土中の根は寒さに強く越冬し、春にはどんどん芽がでる。自然に根伏せが行われているようなものである。
そのため栽培上の取り扱いは温帯休眠系ドロセラ扱いで充分。
もちろん本来は熱帯系ドロセラであるので温室で育てると年中生育するし、冬枯れさせずに生育させるだけならさほど温度はいらない。
総合的に見て温帯常緑系ドロセラ扱いがベターであろう。
ビナタ全般に芽出しからGW明けぐらいまではピンと直立する葉を出すので観賞性が高い。しかしそれを過ぎるとビローンとダラシなく垂れ下がる葉になってしまい、ヘタレた姿になってしまう。
春先は他の植物が短いのでピンとしているが、他が伸びてくるとそれに寄り掛かっていれば良いという手抜きの性質による。

増やすのは簡単で、春の芽出し前に根を掘り出し5~10cmぐらいにボキボキ折ってやる。
すると折られたことが刺激となって新しく芽吹くので、鉢全体に敷き詰めると、ウジャウジャと新芽を出す。
用土も気を使わず、他の食虫植物を植え替えた際に出る古い用土で充分なくらい丈夫なドロセラである。

分岐の具合で3タイプある
var. binata

2又分岐する亜種
D. binata var. binata  Labill. (1804)
(サスマタモウセンゴケ )
他の亜種に比べてひ弱な感じがあるが稔性もつタイプが多く、種子繁殖ができる。
葉の先端の数ミリだけさらに分岐するような個体もあって、いまだ遺伝的分化が進みつつある亜種である。
var. dichotoma

4又分岐する亜種
D. binata var. dichotoma  Mazrimas (1976)
(ヨツマタモウセンゴケ )
管理人の栽培しているタイプは丈夫で良く増え、最も大型になるタイプなので、展示品にするととても見ごたえがあるのだが、増えすぎるととても場所塞ぎでもある。
var. dichotoma

8又以上分岐する亜種
D. binata var. multifida  Mazrimas (1976)
(ヤツマタモウセンゴケ)
昔はもっと大型のタイプが出回っていたと記憶しているが、この頃流通しているタイプはひ弱な感じがする。
「カクタス長田」がホームセンター等で販売しているヤツマタは良く赤くなる個体を選別して育種したものなので真っ赤になる。
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