救仁郷さんのあやしげな世界 : 食虫植物 : モウセンゴケ類 ( Drosea )栽培への道 : 栽培入門 inserted by FC2 system



初めて目にする人の為のモウセンゴケ類 栽培入門

 モウセンゴケ類( Drosea :ドロセラ)は熱帯から寒帯まで広く分布しており、種類毎の育て方はまちまち、後述する各グループ毎に栽培コツが異なります。

 つまりドロセラのすべてを一括りに、順序よくステップアップする道は無いと言っても間違いありません。

 従ってここでは食虫植物に初めて触れる人でも、ぼぼ問題なく管理出来る、言い換えれば丈夫なドロセラを紹介することにします。

 入門編ですから、何故このドロセラを紹介するのかを含め、食虫植物を栽培するに当たっての基本的用語等の説明も含んでおりますので多少くどいと思います。
 このページから紹介する種のページに行き、さらにその栽培方法が書かれているページに向かえば栽培可能かと思いますので・・・。

初めて目にする人の為のモウセンゴケ類 栽培入門

 モウセンゴケ類 ( Drosea )の栽培の基本
 1) 腰水で育てよう!  

 モウセンゴケ類 ( Drosea:ドロセラ )は基本的に湿地性植物であるため、全く乾燥に耐えることが出来ません。
 短期間の乾燥もモウセンゴケ類 にとって致命的になります。

 乾燥を防止する方法の一つに、鉢の下に受皿や容器などを置き、水を張って鉢ごと漬けてしまうやり方があり、これをを「腰水:こしみず」にすると表現します。(右図参照)

 紹介する入門ドロセラは大変水を好む種類なので、少なくとも鉢の1/3から半分ぐらい漬かるようにします。
 用土表面まで水に漬かっても問題ありません。

 腰水の水は、減ってきたら替えてやり、汚れてきたら交換します。
 夏場などは日照でお湯になってしまい、ドロセラそのものや用土が傷んでくるので小まめに交換するか、遮光して水温の上昇を防止します。

 モチロン毎日、朝・昼・夕・晩と水やり出来るなら腰水にしなくてもOKですが、勤め人には難しいし、管理人のようなズボラな人間にも向いています。

初めて目にする人の為のモウセンゴケ類 栽培入門
 2) 栽培管理のポイント 

 入門ドロセラの栽培管理のポイントは、大きく分けて3つ。夏越し・冬越し・増殖です。

(a)夏越し
 近年、温暖化が激しい日本の夏はドロセラ類にとって暑すぎるようで、多くのドロセラが盛夏には酷い状態になってしまいます。
 対応策としては、遮光ネット等で日差しを抑えるか、木陰などに栽培場所を移すしかありません。どちらもある程度の通風を確保して下さい。
 紹介する入門ドロセラは比較的耐暑性が強いのですが、高額な設備費用を出し得ない入門者の場合、適正な管理をしても夏バテを防ぎ切れないので、多少酷くても絶望しないように。
 秋になればまた良い状態に戻ります。

(b)冬越し
 日本の冬もドロセラ類にとって寒すぎますが、簡単に解決する方法があります。
 それはほとんど冬の管理を必要としない種類のドロセラを選択することです。
 
 冬の管理を必要としない種類としては、
  ◆ 一年草ドロセラ
  ◆ 休眠芽(冬芽)を作るドロセラ
  ◆ 地上部は枯れても根が残り春芽吹くドロセラ
 とありますが、一年草ドロセラは繊細な物が多くお奨め出来ません。
 従って残る2つ、休眠芽を作るドロセラ・地上部は枯れても根が残り春芽吹くドロセラが入門者向きと言えます。

 あるドロセラを入門種と紹介し
 「冬場は屋内に取り込んで・・・」
 と書かれている食虫植物関係のネットや書籍が多いですが、冬の屋内栽培管理は入門者にとっては結構ハードルが高いので、まずはほとんど冬の管理を必要としない種類のドロセラで楽しむ事がベターだと思うのです。

(c)増殖
 ドロセラは株自体の寿命が短命な種類が多く、増殖により更新しないと2〜3年で消えてしまうことがあります。

 増殖方法は、実生(みしょう:種まきのこと)・葉挿し・根伏せ・株分けとありますが、紹介する入門ドロセラは自然に沢山の種を実らせ、栽培場で雑草化することさえありますので面倒はありません。
 また株別れ率も高く、地上部は枯れても根が残り春芽吹くドロセラは勝手に根伏せしているような物です。

 詳しくは別項の「増殖概論」に記す予定であります。

 一つだけ注意点を挙げれば、入門ドロセラは梅雨時に咲きますが、花が雨に打たれ雄しべが濡れる花粉が死んでしまい、受粉しなくなる恐れがありますので、梅雨時は雨よけをする方がベターです。

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 3) 入門ドロセラ .

 さてやっと入門ドロセラを紹介しましょう。以下の2タイプ3種を推奨します。

 これらは昨今園芸店やホームセンターで販売していることもあり、入手に苦労しません。


(a) 休眠芽を作り、夏の暑さに強いドロセラ(温帯休眠系ドロセラ)

   ・ イトバモウセンゴケ( Drosera filiformis )

(b) 冬枯れしても根が残り春に芽吹き、夏の暑さに強いドロセラ(温帯常緑系ドロセラ)

   ・ アフリカナガバノモウセンゴケ( Drosera capensis )
   ・ ヨツマタモウセンゴケ( Drosera binata var. dichotoma )

 温帯休眠系の入門種にはもう1種、ナガエノモウセンゴケ ( D. intermedia )という名の優良種があったのですが、平成28年10月から『特定外来生物』に指定されてしまい、一般には栽培不可となってしまいました。

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